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Career Basslineに込めた想い 〜なぜ、このサイトを始めるのか

かず / Kazu | 

2026/10/31 00:58

Sessionの最初の記事で、このサイトの名前がスティングのベースラインに由来していることを書いた。今日は少し角度を変えて、なぜ私がこのサイトそのものを始めようと思ったのか、その動機について綴っておきたい。

世代を越えて、よく似た揺らぎ

私はいま、キャリアの節目を迎えた方々と、語り合う機会を持っている。ミドルシニアと呼ばれる世代の方が多い。

一方で家庭では、これから社会に出ていく子どもの姿を、親として見守っている。

一見すると、まったく異なる世代だ。しかし、両者の話に耳を傾けるうちに、あることに気づいた。転機の前で揺らぐ人の心は、世代を越えて、驚くほどよく似ている。

新卒で社会に出ようとしている人も、定年を控えた人も、共通しているのは、これまでとは違う場所へ踏み出さなければならないことへの不安と、それでも進みたいという小さな希望だ。

そのことに気づいた時、世代を越えてキャリアを考える場所を作りたいと思った。若い人にも、ミドルシニアの方にも、同じ低音が流れる場所を。誰かの正解を押し付けるのではなく、自分の音を見つけるためのヒントが、静かに置いてある場所を。

いま私が主に対話しているのは働く大人たちだが、いずれはこの場所を、これから社会に出ようとしている学生の方々にも開いていきたいと考えている。転機の前で揺らぐ心は、年齢では区切れない。だからこそ、この場所も、年齢で区切りたくない。

それが、Career Basslineを始めようと思った、いちばんの理由だ。

転機は、いつも連なっている

人生には、いくつもの転機がある。学生から社会へ。最初の就職。仕事を続けるか、変えるかの問い直し。家族のかたちの変化。学び直しの決意。そして、定年という長い節目。

それぞれの転機には、揺らぎがあり、迷いがあり、ささやかな希望がある。心理学者ブリッジズは、人生の転機を「終わり」「中立期」「始まり」の三段階で捉えた。何かを終え、宙ぶらりんの時間を漂い、また新しい何かを始める。私たちは、その繰り返しの中で、自分らしい人生を編んでいくのだと言う。

一つの転機を越えたからといって、次の転機が来ないわけではない。むしろ人生は、転機の連なりそのものだ。だとすれば必要なのは、一度きりの正解を探すことよりも、転機のたびに立ち止まり、また歩き出すための、確かな土台なのだと思う。

ベースラインは、曲のどの場面でも止まらない。転機がいくつ訪れても、その足元に低音が流れ続けているような場所でありたい。

ここまでに綴ってきたこと、これから綴ること

このサイトは、商業メディアではない。誰かに何かを売るためのサイトでもない。私個人が、キャリアに関わる中で学び、考え、感じたことを、自分のペースで綴っていく場所だ。

サイトには、4つのカテゴリがある。これまでに公開した記事とあわせて、あらためて紹介しておきたい。

Tuning:自分の音を整える

自己理解と価値観の言語化。キャリアを考える前に、まず自分の内側に耳を澄ませる時間のために。

Études:知の研鑽

キャリア理論や書籍、調査から学んだことの記録。スーパー、シャイン、ホール、サビカス、クランボルツ、ブリッジズ。先人たちが残してくれた知見を、自分の言葉で咀嚼して、お届けしていきたい。

Session:実践と思索の記録

いま読んでいただいている、この場所。具体的な事例を書くことはできないが、人と向き合う中で考えたこと、自分自身のキャリアの中で揺らいだことを、抽象化された言葉で綴っていく。

Ensemble:共に奏でる仲間

一人で見える景色には、限界がある。キャリアに関する発信や研究に携わる方々の仕事を、敬意とともに紹介していく。

学びと実践と発信の循環。それを、ベースラインのように、静かに、長く、続けていきたい。

主役はいつも、あなた自身

このサイトを訪れてくださった方に、伝えておきたいことがある。

Career Basslineで紹介する理論や考え方は、すべて「ヒント」に過ぎない。それを使って自分の音を奏でるのは、いつも、あなた自身だ。

私は、答えを持っていない。ただ、一緒に考え、一緒に学び、低音のように静かに伴走することはできる。

Aboutにも書いたが、私は人生を、一人で奏でる独奏ではなく、誰かと音を交わし合う「セッション」のようなものだと思っている。この場所が、そのセッションの節目に立つ誰かに、ささやかな響きを届けられる場所になれば。それが、私のひそかな願いだ。

焦らず、自分のリズムで、続けていきたいと思う。

かず / Kazu キャリアコンサルタント

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